2025年3月27日(木)、当館開館50周年を記念して、「大津英敏展 -家族へのまなざし―」を開催しております。

 

 

 

 

 

大津英敏先生の作品は、淡い色調や繊細なタッチで描かれる少女や家族の姿が特徴的で、バルテュスのような幻想的で詩的な雰囲気を感じさせる作品が多いと言われています。

 

 

バルテュスを彷彿とさせる《秋旻》(1973年)

 

 

1943年に熊本で生まれ、福岡県の大牟田市で育った大津先生は、

1963年東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻に入学、故・山口薫氏に師事されました。

 

 

 

 

 

1969年同大学院を修了し、1971年、72年と続けて独立美術協会展で受賞し、73年に会員に選出されるという快挙を成し遂げました。

 

 

1979年より、家族とともにフランスへ渡り、二年後に帰国。

1983年には、娘・香織さんをモデルに描いた《KAORI》で安井賞を受賞します。

 

 

安井賞受賞《KAORI》(1983年、国立近代美術館蔵)

 

 

 

2007年には日本藝術院会員に推挙されます。

 

 

 

《朝暘巴里》(2005年、日本藝術院蔵)

 

 

 

初期は「マリ・シリーズ」と呼ばれる幻想的な作品を手掛け、

 

 

《白き手マリ》(1972年)

 

《マリ歌》(1978年)

 

 

 

渡仏後、家族を描き始めました。

 

 

《アトリエの香織》(1981年)

 

 

大津先生にとって、家族を描くことは、家族との絆や愛情を表現する手段であり、鑑賞者に深い共感を呼び起こします。

 

 

《海からのたより》(1997年、鎌倉市蔵)

 

第23回十果会出品作《春雪譜》(2001年)

 

 

第35回十果会出品作《少年時代》(2013年)

 

 

 

家族ともに過ごす日常の中にある美しさや感動をとらえた39点の作品を一堂に展示しております。

 

 

 

第71回独立展出品作《PARIS》(2013年)今回の展覧会の広告および図録の表紙を飾るメイン画像でもあります。

 

 

是非、お誘いあわせの上、お出かけください。