1月15日(木)より当館地下階企画展示室にて、開館50周年記念所蔵名品展「スペイン・カタルーニャの生んだ天才画家たち ピカソ・ミロ・ダリ」を開催しております。

 

 

 

 

豊かな文化的土壌を持つカタルーニャ地方は、20世紀美術の革新を担う才能を次々と輩出しました。その中でも、パブロ・ピカソ、ジョアン・ミロ、サルバドール・ダリの三人は、世界の美術史に決定的な足跡を残しています。

 

 

 

 

 

 

 

本展では、三者の創造力が息づく版画作品を軸に、当館のコレクションから珠玉の名品を紹介します。紙面に刻まれた線や色彩は、作家ごとの世界観をそっと呼び起こし、観る者をそれぞれの宇宙へと誘います。

 

さらに、本展では各作家が取り組んだシリーズ作品にも焦点を当て、その創作の深化と展開を紹介します。

 

ピカソ「青の時代」の《サルタンバンク》シリーズは、全15点のうち14点を当館が所蔵しています。

なかでも代表作《貧しき食事》には、少し意外な背景があります。ピカソが極貧の中で制作したため、新しい銅板を買う余裕がなく、別の版画家が使った古い銅板を再利用しているのです。作品を注意深く見ると、前の作者が残した線や痕跡がわずかに浮かび上がり、当時の制作環境を物語る独特の味わいとなっています。

 

また、ミロの《岩壁の軌跡》シリーズは、版面に粒子状のテクスチャーを作り、壁のざらつきや自然の痕跡を思わせる表現が特徴的です。

ミロ特有の記号的な線や形態が、荒れた壁面のような質感と共鳴し、抽象でありながらどこか原初的なイメージを喚起するシリーズとなっています。

 

さらに、ダリの《頌歌》シリーズは、男女の愛を神と民の関係になぞらえて描く旧約聖書「ソロモンの雅歌」の物語を、彼自身の幻想的な想像力と卓越した造形力によって表現しています。

 

 

そして、今年メインタワーの完成が予定されているサグラダ・ファミリアの主任建築家として知られるアントニ・ガウディも、カタルーニャを代表する重要な芸術家のひとりです。

 

 

ガウディ没後100年を迎える本年は、彼が手がけた建築物の写真や建築装飾(ディテール)のレプリカに加え、死後に制作された顔部のブロンズ像のレプリカも展示し、カタルーニャが育んだ創造の系譜を多角的にご紹介いたします。

 

 

 

(ガウディ設計の私邸《カサ・ミラ》(バルセロナ)の屋上にある特徴的な煙突と換気塔をもとにした模型)

 

 

(1926年、路面電車にはねられて亡くなったガウディのデスマスクを原型として作られた彫刻のレプリカ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

芸術の地・カタルーニャが生み出した豊かな表現世界を、当館にて存分にご体感ください。皆さまのご来館を心よりお待ち申し上げます。